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障害者アスリートの存在が社員の活力に!
スポーツを応援しながら成長を続ける
株式会社オークネット

1985年から、オークションビジネスをスタートし、BtoB(企業同士)のネット流通サービスを行ってきた株式会社オークネット。新しいアイデアを大切にする企業風土で成長するなか、障害者雇用の法定雇用率達成を目指し、聴覚障害者(ろう者)によるデフサッカー/フットサルの選手を採用した。アスリートの競技生活を後押ししつつ、身近な社員を応援する楽しさや歓びの輪の広がり、社内の活性化に手ごたえを感じているという人事担当の阿部浩治さんに話を聞いた。

Q つなひろワールドのセミナーに参加したきっかけを教えてください。

最初は、障害者のアスリート雇用は考えていませんでした。ですが、当時、障害者の法定雇用率を達成できておらず、人事担当としてどうにかしなくてはいけないと考えていました。もちろんこれまでも障害者雇用はしていたのですが、サポート面や適材適所を見分けて相応の部署に配置するという点でうまくいかず、なにか打開策はないものかと考えていました。そんな時、つなひろワールドさんからセミナーの案内のファックスが届いたのです。いつもファックスはあまり読まないんですけど、“障害者アスリート"という言葉が目を引いたのでその1枚を手に取りました。正直なところ「障害者アスリートって何だ」というレベルでしたが、やはり障害者雇用で困っていた現状があったので、その打開策を探しに行こうと思ったのがはじまりです。

Q 障害者アスリートを検討しようと思ったのはなぜですか。

つなひろワールドのセミナーで障害者アスリートについて説明してもらって、まず興味を持ったことは、アスリートとして競技生活を送りながら、どうやってきちんと仕事をするんだろうということでした。ですが、話を聞くと、毎日仕事をするなかでしっかりと練習時間を確保し、遠征に行き、さらにいえば活動費用を捻出している……そういったことを何とかやりくりしながら、仕事も競技も頑張っている人たちがいることに感銘を受けました。それで、アスリートたちの役に立てるかもしれないし、障害者雇用の課題に関しては逆に助けてもらえる……「お互いにとっていいことがある!」と、自分の中でストンと落ちた部分があって。さっそく提案資料を作り、上層部に持って行ったところ、私の提案に賛同してくれ、有難いことに背中を押してもらいました。


Q 障害者アスリート雇用を始める際に壁になったものはありますか。

新しい取り組みでしたが、社長や役員に大反対されることはありませんでした。ただ、遠征で出勤できなかったり、競技費用をサポートしたりするわけなので、ほかの社員の目も気にしなければなりません。それでも、当社にとって、アスリートにとって、いいことの方が大きいと理解してもらえるように、時間をかけて説明することを心がけました。

あとは、つなひろさんに教えてもらい、ウィルチェアーラグビーの大会を見に行ってみたのですが、その観客席にはおそろいのポロシャツを着て、特定の選手を応援している人たちがいて。当社でも社員の選手が出ている試合に応援に行き、こんな感じで喜んだり悔しがったりできたらいいなとイメージが湧いたので、その“熱"もしっかり伝えました。
その後、どういう条件で採用するかとか、どんなサポートすべきかというのは、つなひろさんに相談しながら社内で話し合いを進めていきました。

そして、デフサッカー&フットサルの東海林選手を採用することに。デフ(聴覚障害のある)アスリートを検討しようと思ったのはなぜですか。

これまでデフの方はいなかったので、正直なところ、デフの方の面接もはじめてでした。何人か面接をさせていただいたのですが、東海林に関して(口話も可能で)コミュニケーションもできますし、採用に不安はありませんでしたね。

また、東海林はデフリンピックの日本代表ですが、実は我々にとってみれば、どんな競技をやっているか、競技レベルはどうかというのはあまり重要な採用ポイントではありません。それよりは、雇用形態や人柄を重視していましたので……。彼を通してデフリンピックについて学び、デフリンピックはパラリンピックほど盛り上がっていないから、一緒に盛り上げていこうと思ったほどです。

Q 競技専念型よりも週5日出勤の競技支援型の働き方を希望される理由を教えてください。

普段一緒に働いている仲間が、日の丸を背負って、世界の強豪と戦う……。それを応援しながら、一緒に感動したり、時には一緒に悔しがったりする体験はめったにできません。プロ契約みたいなアスリートもよりも、身近な仲間の姿を応援するほうが社内の一体感を生むんじゃないかと思いますし、もしかしたら会社に対するロイヤリティも向上するんじゃないかなと考えました。

Q 東海林選手の第一印象はいかがでしたか。

周囲をしっかり見て受け答えをしている姿を見て、地頭がいいなという印象を受けました。障害者アスリートとしてはもちろんのこと、ビジネスパーソンとして大いに期待できると思います。面接というプロセスでしたので、こちらもいろいろなことを聞こうと臨んでいるわけですが、聞いている質問の意図などもしっかり汲んでくれるし、ひとつの問いに対しても、その背景を説明してくれて面接もスムーズでした。

Q 東海林選手の仕事ぶりはいかがですか。

先を読んで計画的に物事を進めることに長けているように思います。それは試合を組み立てていくアスリートだからこそなのかもしれませんが、判断力というのがすごく的確で。きちんとタスクを決めて、今日はここまで終わらせないとまずいとか、判断しながら仕事を進めている姿は目を見張りますね。

Q 障害者採用の方を配置するとき、どんな点を工夫していますか。

聴覚の障害といっても聞こえ方は様々です。東海林の場合は、電話も取りますから特別な工夫はしていません。もちろんコミュニケーションが彼ほど長けていない社員もいて、その社員は電話業務をしなくても支障が生じない部隊に配属しました。そして、電話を取らない代わりに、いわゆるパソコンの入力であるとか、書類のチェックであるとか、やれることをやってもらうようにします。それは当然の配慮だと思います。

実は、今度耳に障害のある選手をIT・システム関係の部隊に配属させる計画があるのですが、受け入れてもらう部署の責任者といろいろ話をしているなかで、「今は多様なクライアントがいるし、いろんな案件があるから、むしろ障害のある人がいてくれた方がいい」という話になりました。聴力が弱いような社員がいてくれたほうが、その彼と「どうやってコミュニケーションを取ったらいいんだろう」と考えることでコミュニケーションスキルを磨くことができるというわけです。そういった意味でも、障害のある社員が周りにプラスになるはずと言ってくれた社員がいて、それはすごくありがたいことですね。

Q 東海林選手の活動を知ってもらうために社内で取り組んでいることを教えてください。

試合結果や取材など、グッドニュースがあるときは、社内報やポータルサイトに掲載します。それから、国際大会など大きな大会があるときは、壮行会というほど大々的なものではないのですが、全体の朝礼で、代表のユニフォームを着て一言あいさつしてもらうようなことをしています。

今後も障害者アスリートを雇用する計画はありますか。

この秋にもデフの卓球選手を採用しますが、いい人がいればどんどん迎え入れていきたいですね。もちろん法定雇用率を達成し続けたいという思いはありますが、経営陣からもそんな焦る必要はないし、気長に優秀な人材を探して採用していこうと言ってもらっています。これからもつなひろさんにいろいろ教えてもらいながら、障害者スポーツの応援をしていきたいと思っています。

(2018.7)

企業インタビュー

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